2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

未来の好ましい結果に対する貪りは、期待と呼ばれます。期待は人の心をウキウキさせますが、そこに平安はなく、意識は浮き足立っており、心底には無明が流れています。完全なる幸福とは期待なき熱中です。瞑想で我を忘れて所縁に熱中している時、期待が生起…

一生に何回か、三宝があなたに祝福の手を差し伸べてくれる、絶好のチャンスが訪れます。その希有性に気づかず、また訪れるだろうと機を掴み損なうと、二度とチャンスは訪れません。逆に機が熟していないのに、理法に背いて急いてしまえば、必ず失敗します。…

仏の言葉を聞き、歓喜して受け入れ、随念し、ダンマの光を心に再現するのは、あなたの仏性です。知識や思考ではありません。文献学で仏教を知ることはできません。謙虚に仏様を想う菩提心があれば、それで十分です。もしなければ修行はできません。どうか真…

犬に仏性はありますか? あります。しかし悪行を繰返すが故に、犬の姿に転生しているのです。 仏性は顕現しておらず、故に犬はそれに気づかず、煩悩に囚われ、無明の中をさまよいます。 あなたの仏性はどうですか?その答えを言葉にすると壊れてしまいます。…

思い出す度に苦しくなる記憶を、他人にまつわる出来事と捉える事ができれば、Dosaの抑制に大変役立ちます。自我は何層もの薄い皮膜でできています。自分を主人公としてではなく、単なる第三者として客観的に観察する視点を得れば、自我の皮膜の一枚を、剥が…

過去や未来や他人について、考えないのが一番です。どうしても考えてしまうのなら、よいことだけを考えましょう。苦しかったことより、嬉しかった出来事を、未来の不安ではなく、夢や希望を、人から受ける苦よりも、喜びを思い、その感情を楽しんで下さい。…

修行完成者の心には、正思惟だけが生起します。修行完成を目指す真摯な求道者もまた、正思惟だけを心に持つよう修行します。正思惟とは何か。Inner Cry ―息もできぬほどに燃え上がる菩提心の涙。Outer Smile ―一切の生きとし生けるものの為なら身を賭す事も…

過去からも未来からも、何も借りてくる必要はありません。今あなたは入息し、今あなたは出息する。その一瞬一瞬が、まさに奇跡の瞬間です。そこにすべてがあるのです。あなたの心を充たすあの神聖な菩提心。涙がこぼれ落ちんばかりのあの清らかな信。どれも…

あなたも最後には自力で一歩一歩、登っていくことを決意しなければなりません。それが最高の高みに至る唯一の方法です。人脈や法統、知識や才能が、あなたを頂上へ導くことはありません。精神の貴族への道は孤独な獣道です。生涯、他の権威におもねる事なく…

世界では数え切れない程の、理不尽な事が起こっています。しかし怒りで行動を起こせば、相手の怒りを誘発し、終わり無き害意の連鎖が生じてしまいます。害意では問題は解決しません。いま手元に具体的な方法が見つからないとしても、唯一確かなことは、智慧…

断崖絶壁に追い詰められて銃口を向けられたら、信ある者は殺戮者ではなく釈尊を必死に呼ぶでしょう。心の底から絞り出すように、涙をボロボロ流しながら、「お釈迦様! 助けて下さい!」と泣き叫ぶ。そのように泣き叫んで初めて三宝が動きます。泣き叫んだこ…

世間法の愛は、昨日と明日と自分を掴み、非愛の対象に依存して、愛する対象を掴みます。出世間の愛は、昨日と明日と自分を離れ、愛の対象と非愛の対象との境界線を失い、一切を今この瞬間にいとおしみます。前者は渇愛、後者は慈愛と呼ばれます。心を慈愛で…

根本原理を熟知していなければ、最先端には至りません。大樹は天に向かって伸びれば伸びるほど、地中深く根を張っていきます。仏法を学ぶ真摯な求道者が、その意味を理解し、暗記し、読誦し、現象の中にその表象を見いだして随念する時、お釈迦様の真意から…

子供達の心はシンプルです。人の善意を疑うことなく信じ、何でも興味深く受け入れ、心も身体も喜びを求めて、はち切れそうです。なぜ大人はあのシンプルさを、思考で汚す事を教えるのでしょうか。内的平和を求めて八正道を歩む時、あのシンプルな心にこそ、…

強い信仰心を持って生まれた方は、智慧でバランスを取ることで、信を完成することができます。鋭い智慧を持って生まれた方は、慈悲でバランスを取ることで、智慧を完成することができます。深くて広い慈悲を持って生まれた方は、禅定でバランスを取ることで…

定義の不一致と不正確さ、論点の不一致と移動、論理の曖昧さは、言語に本源的に内在する欠点です。言葉で伝えようと思えば、誤解、曲解、詭弁のリスクを、同時に受け入れなくてはなりません。伝えたいものは言葉ではなく、言葉を超えた何かです。言葉はそれ…

仏教の道を歩もうとする人が、まず最初にするべきこと。それは、自分の周りの人を幸せにすることと、他人を一切傷つけないことです。自分の置かれた場所で、善き人になるよう全力を尽くすのです。それができないなら、いくらダンマを学ぼうが、瞑想をしよう…

ふもとから始まる道はなだらかですが、大抵は途中で行き止まります。道は進めば進むほど、コースの変更が不可能となります。頂上に近づけば道幅は狭く急勾配で、前に進む以外、選択肢はありません。疑いを振払い、心に信を持ってただ突き進むことで、山頂か…

真の謙虚さとは、控えめであることでも、恥ずかしがることでもありません。自我が透けて見える謙虚さは、謙虚さではありません。真の謙虚さとは、自らの心底に未だ煩悩の火がくすぶっており、油断をすればいつでも吹き出しうるとの自覚から、仏法僧に対して…

小さい子供に、「ママには僕より大切なものがあるんだ」と絶対に思わせないこと。両親にとって自分が一番なんだ、と安心できて初めて、子供は健全に育つのです。「静かにしなさい!今忙しいんだから!」は禁句です。あなたは子供を静かにさせたいのですか?…

心を閉ざしている人を排除しないで下さい。特別な心遣いと溢れる優しさを注ぎ続けて下さい。それでも心を開きませんか?あなたは徐々にイライラしてくる。。でもちょっと待って下さい。あなたの慈愛は、彼の心の九割を満たしています。あともう少し注げば あ…

同じ価値観を共有しているから、誰かと共にいるのであれば、その関係はいずれ崩壊します。他人は他人、あなたと同じ価値観を持つ人はいません。人と人とをつなぐ秘訣は、違いを認めた上で、相互に受け入れ合うことだと知ってください。安定した一体感は、そ…

あなたの善行、学び、随念が、正しく波羅蜜を生み、あなたを前進させているかを知りたければ、静かに目をつぶり、入出息に心を向けてみて下さい。もしあなたの修行が、波羅蜜を生んでいるならば、あなたの心は、瞬時に外界を離れて内に向かい、静寂な喜びの…

身の周りの人やものに、いかなる執着も持たずに生きることは、できないし、する必要もありません。無常・苦・無我の随念によって、今は愛着をもって共存しているけれども、時がくれば、つるんと剥ける熟れた桃の皮のように、見事に離貪して振り返らない心を…

目標を持つだけでは十分ではありません。あなたと同様に大志を持ち、それに命をかけてきた先人・先達のストーリーを、できるだけたくさん心に叩き込んでください。先人達の心を思えば、身のすくむような逼迫感で、いてもたってもいられなくなるはずです。そ…

あなたの生活の糧が何であろうと問題ではありません。誰とどの様に暮らしていようと問題ではありません。富裕も貧困も成功も失敗も、みな流れ去っていきます。あなたが何の為に生きているのか、どれほどの決意を持って何に向かって生きているのか。それだけ…

終活という言葉があります。仏教では、老若を問わず、すぐに終活を始めることを奨めています。いつ死が訪れてもいいように、常に心の準備をしておくこと。身辺の対象への執着を切り捨てておくこと。そのように腹をくくっておけば、人は本当に自由に、やるべ…

どんなに安定した人間関係を求めても、それを見つけることはできません。二度とお金の心配をしなくていいような経済的安定など、この世にありません。いくら努力をしたくても、あなたの身体はそれを支えきれません。あなたに落ち度はありません。これが輪廻…

祝福を受けて発芽するも、未だ自らを支える力のない、仏法僧へのナイーブな信は、疑い深い世俗的なディベートで、簡単に踏み潰されてしまいます。若木は柵で護らなければなりません。私達を打ち負かそうと挑みかかってくる戯論を避け、せっかく芽吹いた菩提…

苦しくない人はいません。悲しい記憶のない人はいません。今苦しいからといって、自分を不幸だと思わないこと。辛い時、辛さにフタをして、幸せであるかのように、微笑みましょう。幸せを周りの人達に、ふりまきましょう。そうやって幸せになるのです。「辛…