2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

かつてあなたに喜びを与えてくれた人や物が、変化しつつ壊れていく様子を見た事がありますか?一切の現象はみな同じ様に消滅していきます。眼を背けられるだけ背けて暮らし、臨終の時まで苦を見ないように生きるのも人生、万物の流転・崩壊を勇敢に見つめ、…

占術には「死盗姦は語らず」、即ち人の死、盗み、姦通は占ってもいけないし、占盤に表れても語ってはならないというルールがあります。仏教徒の場合も、相手や第三者の死、盗み、姦通については、疑念、噂、事実を問わず、生涯、聖黙の誓願を立てて、正語を…

心に開敷蓮華を置き、その上に宝珠を置き、その中に輝く仏陀ニミッタを観想して下さい。それが三宝の象徴であり、信の依処であり、あなたを涅槃証悟へ導いて下さるガイドです。大丈夫!あなたの誓願は必ず成就します。さあ欲界での福徳だけでなく、解脱に至…

心にざわつきが生じるたびに、すぐに眼を閉じて今この瞬間の呼吸を見つけて下さい。そしてあなたを元気づけるダンマの一句を、静かにゆっくりと唱えて下さい。それだけであらゆる災難から逃れることができるでしょう。天界と人間界に用意された無尽蔵の福徳…

どうやったら人助けができるか?どうしたら他の方々を幸せにできるか?そのアイデアをいつも考えるようにしましょう。損得勘定は脇に置き、人々の喜ぶ顔こそ、最高の報酬だと知りましょう。大丈夫です。そんなあなたを、誰も飢え死にさせたりしません。最後…

効率よい修行を行うには、何よりも先ず「条件を調える」事が大切です。条件が欠けていれば何も達成できません。心がダンマに向かっていないのに、いきなり坐っても善い瞑想はできません。がむしゃらにやらずとも、必要条件を丁寧に調えていくだけで、法験は…

あなたは外界に「あなたの箱庭」「あなた帝国」を作ろうとしているのですか?それともあなたは心の中に、愛と智慧の原子炉を作りたいのですか?人は二つの方向に同時に進むことはできません。前者を目指せば妥協により心に亀裂が生じるでしょう。後者を目指…

私達は脱獄者です。今はまだ社会の歯車の中で目立たずに生きていますが、いよいよその時が来れば、サンサーラという牢獄から、一切の痕跡を残さず、一瞬のうちに脱出するでしょう。私達はこの娑婆世界にあとほんの少しだけ滞在する客人であり、異邦人であり…

ダンマは学び、実証し、伝えるものです。議論するものではありません。ダンマが生きているか、仏陀の正統な教えかどうかを知る唯一の方法は、実際に自分で修行してみることです。それ以外に方法はありません。ダンマの正当性を確信できたら、後は聖黙してま…

クリシュナムルティは世俗の刺激対象には、ほとんど興味を示しませんでしたが、唯一、愛用のPatek Philippeの腕時計だけには、とても執着していたと伝えられています。可愛いな、と思いませんか?無理する必要はありません。自然に物欲が厭わしくなるまでは…

名色は各刹那に生起消滅し、そこに内在するのは無常・苦・無我だけである事を知ると、この世界の存在がいかに脆く危ういかをしみじみと悟ります。世界が常住で右肩上がりに発展する前提で生を捉えるのは、PositiveではなくStupidです。ぬかるみを歩くが如く…

眼を閉じた瞬間、外界が遮断され、入出息が瑞々しく現れる。そこが私達の住むべき家です。世間では人々が貪りの対象を追って右往左往しています。賢者は掴んでいる手を離し、そこから立ち去り、眼を閉じて何もしない事を選びます。苦受の人は世界を掴み、楽…

毎瞬、名色が生起する時、一刹那前に必ず名色の消滅があります。名色は動揺しつつ生起し、動揺しつつ消滅します。釈尊は、一切の名色は苦であると説かれました。生起消滅する名色は動揺するが故に苦です。生起がなければ動揺も苦もありません。名色が消滅す…

世界がどんどん壊れていく、希望はついえ、一切は藁草ほどの価値もない。そう感じるなら、あなたは人生の最重要な局面に立っています。その苦は今の世相に限ったものではなく輪廻世界に本源的に内在する苦です。自分と世界の過去を振り返れば、どの瞬間も耐…

右頬を打たれたら左頬を出せとイエスが説いた時、多くの信者が離れていきましたが、彼の説法は正しかった。右頬を打たれるのは過去の不善業の結果であり、更なる不善業があれば左も打たれるし、無ければ打たれない。いずれにせよ左頬を出して害意無きを示す…

And then what?「で、それからどうなるの?」私達が未来を夢見て人生設計をする時、この魔法の質問を忘れてはなりません。どんなゴールを立てる時も必ずこの問いをしてみること。もしあなたの答えが「いつまでも幸せに暮らしましたとさ!」で終わるなら、そ…

私の自己診断:信が湧き上がっているか?善行を十分為しているか?心は専注すべきに専注しているか?随念で三相を味わっているか?五感と思考はよく抑制されているか?目標到達を焦らず忍耐を楽しんでいるか?以上の各項を十分チェックした後、熱き思いを以…

瞑想したくない、随念したくない、偈頌の暗記に身が入らない、そんな日もあるでしょう。そういう時は初心に返り、仏教修行が自分に何をもたらしてくれたのか、それが自分にとって如何に必要なものだったのかを、思い出してみましょう。したいかどうかではな…

渇仰心の源泉をどこに求めるか?「渇仰心の火を絶やさず」とは言葉の綾で、実際には毎瞬新たに湧いてくるのが渇仰心です。苦の滅尽や涅槃証悟等の大誓願は、低い意識では形骸化し、渇仰心を生みません。行の楽しさや道を一歩一歩進む充実感、そんな小さな喜…

快楽に耽る質を持つ人は他人も快楽に耽る質を持つと見、官能に従って生きる人は他人も官能に従って生きると見、怒りのままに生きる人は他人も怒りのままに生きると見、機会が訪れると自らの欠点を他人の中に見出して、ここぞとばかり徹底的に攻撃します。そ…

囚われた心は地を這い回る虫。自由な心は大空を飛ぶ鳥です。独りの自由な人間として息を吸い息を吐いて下さい。自由とは何ですか?いかなる思考からも自由でいること、いかなる先入見からも自由でいること、貪瞋痴の煩悩から自由でいること。それが安般念の…

一切皆空とは、現象を如実に識別し内在する三相を看破した上で語られる表現であり、その言葉の表面的理解が人を空の実相に導くのではありません。言葉からダンマを学ぼうとする限り、言語作用は戯論です。仏法では言葉は単なる目安に過ぎず、言語をいくら精…

私達は概念の夢想家ではありません。涅槃とは何か、輪廻とは何かとあれこれ夢想する前に、五門に現れる七種の感覚を、現実として受け入れて下さい。先ず感受し、観察し、識別し、理法を了解し、渇愛から解放されねばなりません。そのとき涅槃も輪廻も、真如…

人差し指でテーブルを叩く時、実際に感受しているのは、テーブルではなく地界です。冷たいかき氷を口に入れる時、実際にひんやりと感じるのは、氷ではなく火界です。頭では理解していても、認識は容易に概念を超えられません。私達は正念正智を以て、一切の…

意力、精力、定力、慧力、その何れかを一刹那に凝縮する力が四如意足法です。千佛化現や双神変等の仏伝故事でその神通の一端を知ることができます。四如意足法に礎を求めれば、加持や九字や気合、武道の咆哮に於いても不善は生ぜず、心は鏡の如く鎮まって居…

過去の善不善の行為の果報は、眼耳鼻舌身の五識で感受され、それに対する反応として新たな業が形成されます。善不善の身業・語業・意業です。この循環が永遠に続きます。幸福な未来を創る最善の戦略は、心が如何に不善を感じようと、決して言葉や身体的行動…

真実を真実でないと誤認し、真実でないものを真実と誤認し、その認識に固く執着する人は、無明に覆われた思考により四悪趣の深みにはまってしまいます。真実を真実と知り得ず、非真実を非真実と知り得ないなら、「私には分からない」と認めてブラックボック…

ダンマの加持力恐るべし!アビダンマはそのうち本で学べばいい、そう思っても当てが違います。Lakkhaṇādiを、漏の蓄積を、縁起の理法を、三相四十行相を、どこで学べるというのですか?論蔵を真剣に学ぶ諸君を三宝は決して離しません。彼の菩提心と波羅蜜は…

現代社会では発言には責任が伴います。不用意で感情的な発言、不正確な発言、攻撃的な発言、社会通念にもとる発言をすれば、厳しい批判に直面します。SNSは多くの人々に発言の自由を与えましたが、自己抑制せず匿名で無責任な発言や中傷を繰り返せば、せっか…

人間やすべての事物が時々単なる幻影か、夢の中の出来事に見えてしまう、或いは自分の今までの人生が、壮大なドッキリカメラで、今にも司会者がマイクを持って出てくる気配を感じる、といった感覚は、輪廻世界に不信を持ち、ここで主人公を熱演したくない、…