毎春咲き誇る吉野の山桜の枝を切っても、
内に来春の花の兆しを見出すことはできません。
私達は業の働きを外面的に知ることはできません。
業の矢は人知れず飛翔し、
業果を結ぶ環境が調うのをじっと待ち、
条件が揃ったとみるや、
何の前触れもなく突然、
静寂の中で私達の五門に突き刺さるのです。